他の業界はわからないけれど、我々のような多くの展示会に赴きコツコツとアイテムを買い付けているセレクトショップでは、あまり〇〇メイドは気にしてないのではないかと思う。
こう書くと適当に仕入れているのではないかと思われがちですけど、そうじゃない。
むしろ逆で、良い製品(価格とのバランスが良いモノ)と思えば、どこの国で生産されようが気にしない。
日本製であっても、縫製や仕上がりが悪いものやツメが甘いものだってあるし、これが中国製って驚くほどクオリティの高い製品もある。
何年か前、とあるブランドと大喧嘩しました。
日本製だったのですが、染めのノリが悪くどう贔屓目にみても完成度が低い。
しかし営業及びデザイナーは、「これはアジです」の一点張り。
とんでもない。これくらいの表情をうまく出せるブランドは他にいっぱいあるし、もしこれを完成だというなら、その感性を疑う。
また、とあるイタリアブランドでは、一見品質は良さげなんだけど使っていくうちにジッパーなどのパーツがもろいことが判明し度重なるお客様からの修理依頼が寄せられたので、落ち着いた頃合いを見て契約を打ち切り。
あるいは、当店で扱っているATTACHMENTなどは、日本人によって技術指導され完成度の高いニットを生み出す中国や東南アジアの工場だってある。
言うまでもなく素晴らしい完成度誇るの日本製はとっても多いんですけどね。
まあ、そんなこんなで、モノ自体をしっかりと見極めて仕入れの判断することを心がけているので、もうあまりどこで作られているかとか気にならなくなっています。
まず実物ありき、当たり前っちゃあ当たり前のことですけど。
実際に買って着るのはお客さま。
そのお客さまたちは、デザインと品質と価格のバランスが本当に良ければ、どこで作ってあろうが気にしないのではないでしょうか。いまだに、ろくに見ず何が何でもイタリア製が一番!っていうジジババが一部いますけど(笑)
クールジャパンとかメイドインジャパンとか、ブランド化しようとしているみたいですが、実際に売ってる人とそれを買っているお客さんの関係とはちょっと違うところでワイワイ騒いでいるような気がしています。